4月末に悪戦苦闘の末、ROTOR IN POWERを取り付けて半月。GWのサイクリングが目白押しで後回しになってしまいましたが、ようやくこのときがやってきました! インプレするよ、ROTOR IN POWER! まずは純粋にクランクとしてのIN POWERはどうなのか!? 序盤は興味本位でアルミやクランクの剛性のこと調べたので、インプレは最後まですっ飛ばしてくださーい^^
ロードバイクのクランクの素材は何か?
クランク(とチェーンリング)は、メーカーやグレードのどこに違いが現れるものなんでしょうかね? ざっくり思いつくのは、(クランク長が同じなら)素材と造り方、そしてそこから生じる剛性の差でしょうか?
クランクの素材はアルミ
まずは素材。一部スチール製もありますが、ロードバイクのクランクはアルミ素材を使うメーカーがほとんどのようです。アルミの型番は添加する合金元素の種類、組み合わせに応じて1,000~7,000番台(さらにリチウムを添加したものは8,000番台)に分類されています。
アルミニウムは展伸材と鋳造材に分けられます。展伸材というのは、プレスや鍛造や押出し加工用の材料です。1000番系から7000番系まで添加元素の違いによって分けられています。
出典:アルミニウムのミニ知識
ロードバイクのアルミは6000番台が基本
一般的な自転車に使われることが多いジェラルミンは2,000番台。ロードバイクのアルミフレームは6,000番台が多いでしょうか(ジャイアントTCR 0は6011番(※1)、キャノンデールCAAD12は6069番(※2))。クランクに話を戻すと、FSAゴッサマーは6061番(※3)で、ROTORについては3D+が7055AL(※4)。IN POWERも3D+とあるので、おそらく7055ALと推測します。
■出典
※1 2016年モデルのオススメロードバイク~GIANT TCR0 2016~
※2 キャノンデール CAAD12 105 より進化した孤高のハイパフォーマンス・アルミロードのバリューモデル
※3 Gossamer Compact BB386EVO (2015 graphic)
※4 3D+ CRANKS
製造方法でも違いが
素材だけでなく、それをどう料理するかによっても違いが生まれます。よくある(よく聞く)のは冷間鍛造(cold forging)という方法で、金型を用いて室温で圧縮成型する方法。FSAゴッサマーは冷間鍛造により造られています。
一方、ROTOR IN POWERのクランク(3D+)はCNCミリングによって造られています。これはコンピュータによる自動制御で切削加工する方法。「削り出し」というヤツでしょうか。加工に使うアルミの種類(6000番と7000番)と加工方法の違いが、どうクランクに影響するのでしょうね??
クランクの剛性を定量化することの意義
素材と造り方によって生み出そうとしているもの。それはもちろん“剛性”(と軽さ)であります。剛性・・・カタい、軟らかいという、極めて主観的・感覚的な表現でまとめられるヤツですな(;´Д`)
クランクの剛性により失われるパワーは最大1.6%
さてさて、ここで取り出しますのは去年の10月に見た記事「Road Bike Crank Test」。有限要素解析という手法でクランク(模型)を分析し、剛性によってどれくらいパワーがクランクに吸収されるのかを計算しておりました。それによると、クランクに吸収される(失われる)パワーは最大1.6%! 計算上、300W出したら、その内4.8Wがロスになるそうなのです。さらに、クランクが硬くなるほど失われるパワーは少なくなるとのこと。むむむ剛性大事かも・・・(; ・`д・´)
We can use these relationships to calculate that at 300 Watts, our flexible crank absorbs 4.8 Watts, or 1.6% of total power output. Meanwhile, a 50% stiffer crank absorbs 3.2 Watts, or 1.07%, in strain energy (technically, strain power). That’s a difference of 1.6 Watts (or 4.7 watts at our tested 880 Watts).
[抄訳] この関係を用いて計算すると、300Wの出力で軟らかいクランクは4.8Wまたは1.6%を吸収する。一方、クランクが50%硬くなると同じワットで3.2Wまたは1.07%がひずみエネルギー(正確にはひずみパワー)になる。両者の違いは1.6W(880Wなら4.7W)だ。
上記数値は模型のクランクで弾き出された数値でドライブトレインに返される力やベアリングの効率、ペダル位置などは考慮されていません。「現実には1.6%のパワーロスよりもっと少なくなるのではないか?」と推測されています。詳しくは出典をご覧ください。誤訳あったらすみません(;´Д`) すぐ修正しますのでご指摘くださいませm(_ _)m
クランクとしてのROTOR IN POWERをインプレする
さてさて、前置きが超長くなってしまいました(;´Д`) きっとここまで読んでくださっている人はいないでしょう(汗)クランクとしてのROTOR IN POWERをインプレいたしますぞ!
IN POWERとゴッサマーの違いを感じる・・・
上記FairWheelBikes.comの記事は、「クランクの硬さの“感覚的”な違いを数値化したら、こんな違いがありましたよ」と教えてくれるものでした。そして、同記事のテストでは、カタいクランクと軟らかいクランクの差は理論値で1.6W。この僅かなワットを感じ取れるのか・・・。
何を申し上げたいかと言いますと、ワタクシ、IN POWERとゴッサマーの明白な違いを感じ取ることができませんでしたー***ヾ(≧∇≦)ノ”***キャー
クランク以上にペダルの違いが大きい(;´Д`)
整備・組み付けが完璧な同条件でない可能性がありますし、そもそもクランク以外にペダルまで交換してしまっている(シマノ⇒スピードプレイ)ので、そちらのほうが影響大きいかもしれません(;´Д`) クランクの回しやすさや踏み込んだときのカッチリ感、“ダイレクト感”など感覚的に変わったような印象もあることにあるのですが、それがクランクによるものか、ペダルによるものか判別できませぬ。。。
また、ペダル交換の影響で、左右のつま先が離れてガニ股が復活し膝が痛くなったり、クリートの厚みが変わってサドル高の調整が必要になったり、などなど・・・。ゴッサマーと同じ条件を再現できず、クランクを正当評価できる状況でもありませんw 膝に(少しだけ)違和感が出る=漕ぎ方が少し変わるというのは、分かりやすい変化でありましたが^^;)
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ペダル交換するならスピードプレイはどうでしょう?
クランクを交換したら速度やタイムは向上するのか?
という訳で、クランク自体の正当/真っ当(?)な評価は僕ごときでは難しいものでした(;´Д`) ただ、理論値とは言え、計算上、剛性によってワットが向上するなら、速度やタイム(もちろん感覚にも)に影響が出る可能性はゼロとは言えません。う~んう~ん(;’∀’)・・・まぁいっかwww ROTORにしたことで感覚的なカタさはまったく変わらず185g軽量化でき、さらに見た目もグッとカッコ良くなったのでヨシとしましょうwww
以上、クランクとしてのROTOR IN POWERのインプレでした(;´Д`)(何もインプレしてないけど・・・orz) 次回はパワーメーターとしてのIN POWERのインプレですな。どうぞご期待ください(*´з`)(←誰が期待するかボケ!)
■パワーメーターとしてのIN POWERのインプレを更新しました
パワーメーターとしてのROTOR IN POWER、すごくイイです(*´ω`)
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