3月20日の水曜日は、恒例のZWIFT×ZAPPEIミートアップに参加してまいりましたぞ。この日のミートアップは趣向を凝らして(?)、参加者全員のパワーウェイトレシオ(PWR)を3.5W/kgに揃えるというもの。PWRを揃えることにどんな意味があるのか、それによってレースはどう変わるのか? 実際にレースしてみて感じたメリット・デメリットを考えます。
※追記:パワーウェイトレシオの操作はZAPPEIミートアップのみでの試験です。公式ZWIFTレースは正規のパワーウェイトレシオでやっています。
なぜパワーウェイトレシオを揃えるのか?
まずは、なぜパワーウェイトレシオを揃えてレースするのか!? その理由について掘り下げます。
速い人は遅く、遅い人は速くなって、より長く競い合える!?
「パワーウェイトレシオを揃える」とはどういうことか?と申しますと、概念は上のとおり。5.0W/kgで走れる人と2.9W/kgで走る人がZWIFTでレースしたら、結果は火を見るよりも明らか。2.9W/kgの人は一瞬で千切れて、単独TTになってしまいます。
しかし、ZWIFTの理論上、パワーウェイトレシオが一緒なら速さは同じになるはず。速さが一緒なら、PWRがもともと高い人も低い人も一緒に走ることができ、よりトレーニング効果が高まるのでは!? というのが、今回のZAPPEIミートアップの仮説なのです。
ZWIFTだからできるパワーウェイトレシオの操作
この仮説を実証するには、パワーウェイトレシオを操作しなければいけません。PWRの値を変えるにはFTPを増やす(減らす)か体重を増やす(減らす)かしかありません。
現実世界で、一瞬のうちにFTPを増やしたり体重を増やしたりすることはできませんが、ZWIFTは仮想世界。自由自在に操作できちゃうんだな(;^_^A チートし放題
という訳で、上図のように、現在のパワーウェイトレシオが3.5W/kgになるように、体重の設定を変更。僕の場合、262WのFTPで3.5W/kgになるには、現在の65kgの体重を10kg増やさないといけないようでした。
パワーウェイトレシオを操作したレースの感想
さぁさぁ前置きが長くなりましたが、振り返ってまいりましょう! パワーウェイトレシオを操作すると、レースはどうなるのか!?
みんなだいたいデブになる(´_ゝ`)
参加者全員3.5W/kgにした結果!! みんなだいたいデブになりました(´_ゝ`) 設定をほとんど弄らなくていい人もいれば、10kg、20kgも盛らないといけない人もいて、なかなかのカオス。
大半の人がガチムチのムキムキに変身しておりますw
集団が崩れない(゚∀゚)
実際にレースがスタートしてみると、ビックリ! おぉ、集団がまったく崩れないではありませんかΣ( ̄□ ̄|||)
パワーウェイトレシオを操作していない、いつもの練習であれば、スタート10分もするとかなりバラけるのですが、3.5W/kgにならした今回のレースは全然違います。
PWRがもとから高かった人はウカウカすると抜かれて千切られそうになるし、PWRが低かった人は千切れることなく集団に残れる。これは狙った効果が早速現れたかもしれません(*´ω`)
一人旅は変わらないけれど
しかしながら、20分も過ぎると、段々いつもの様相に。もともとPWRが高い人が生き残り、集団は崩壊。一人旅になってしまうのは、PWRを操作してもしなくても変わらないようであります(;^_^A
唯一の違いは、今まで分単位で差がついてしまっていたものが、それほど大きな差にならなかったこと。追いつける(追いつかれる)可能性が高まって、手を抜けない展開に(;´Д`)
負荷の持続時間が増える
手を抜けない展開で、正直申し上げてめちゃくちゃキツい(;´Д`) しかも、パワーウェイトレシオが下がったことで速度も遅くなり、フィニッシュまでの時間が増加。
いつものZAPPEIミートアップのコース、通常のPWRなら53分ちょいでゴールなのですが、今回は58分もかかりました(;´Д`)
パワーウェイトレシオを操作することのメリットとデメリット
という感じで、パワーウェイトレシオを操作したレースをサクッと振り返ってみたのであります。PWRを操作することの功罪、メリットとデメリットはどうでしょう!?
良かった点① 仲間とより長く走れる
パワーウェイトレシオを操作することの良かった点、メリットとして、まず挙げられるのがコレ。ZAPPEIの皆さんとより長く競い合えるのは楽しかった(*´ω`)
特に僕にとっては、デゲメン氏と一緒に走れたことが嬉しかった。僕は全力出さないと集団についていけない一方、デゲメン氏も何とか集団に残れるので、実走では決してできなかった「お互い全力を出して、より長く一緒に走る」という夢が実現できたのは、とても嬉しい収穫でありました(*´ω`)
良かった点② 追い込める
パワーウェイトレシオを操作することのもう一つのメリットがこちら。普段競らない相手と競ることができ、追いつこう・追いつかれないようにしようと、めちゃくちゃ追い込めます(;´Д`)
しかも、PWRが下がると速度が遅くなって、その分フィニッシュ時間が延びるので、追い込む時間も増えるという大収穫。いつもツラいZAPPEIミートアップでありますが、この日はフィニッシュ時間が5分も伸びて死んじゃうw
デメリット① 一人旅は変わらない
その一方で、気になった点はコチラ。結局一人旅になることに変わりはありません。それならわざわざパワーウェイトレシオを操作する必要ないのでは!? と思ったり、思わなかったり・・・。
あ、でも、追い上げられたりすることがあるから、意味はあるのか。う~む・・・。
デメリット② 平等か、均等か?
もう一つ気になった点は、「もともとある個人差を、なぜなくす必要があるのか?」という、倫理観にも通じる問題です。個人の能力はもともと持っている才能や練習量・内容を含む努力によって違うのは当たり前。その差を敢えてなくすと、「できる人」にとってはやる気が削がれるだろうし、「できてなかった人」にとってもモヤモヤしたものが残るはず。
ここでふと思い出したのが、Twitterなどで流れている「平等 vs. 公平」のイラストです。個人のもとから持っている能力差で勝負するのがPWRの操作のない平等なレース。一方、PWRを操作して誰もが同じ舞台に立てるようにするのが公平なレースでありましょうか。
一般社会の「正義」としては後者の「公平さ」が大事と(僕は)思いますが、スポーツ(ZWIFT)の中でPWRを操作してまで「公平さ」を確保する必要がどこまであるのか・・・?
本当であればカテゴリー分けができたら一番シンプルなのかもしれませんね(;^_^A
以上、パワーウェイトレシオを3.5W/kgにしたらZWIFTはどうなるのか!? ZAPPEIミートアップで実験してみた!なお話でした! 僕個人の感想としては、いつもと違うグループ効果でめちゃくちゃ追い込めたし、「脚力足りないから・・・」とためらっていた人も参加しやすくなるのでは?と、肯定派であります。
企画してくれたみつさん、どうもありがとうございました。いろいろ書きなぐって恐縮ですが、レース自体はとても楽しかったでございますm(_ _)m
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