前回の記事で、ロードバイクのトレーニングを週ごと・月ごとに俯瞰したとき、全体的な脚力向上に効率的・効果的なのが「80:20」のPolarized Trainingだと学びました。う~む、だがしかし、どうやって「80:20」の練習を組めばよいのか!? ゾーンごとの時間の割り振りとか分かりませんよ!?
ご安心ください、我らがIntervals/FastFitnessTipsがちゃんとPolarized Trainingの目安時間を分かるようにしてくれましたよ(´_ゝ`) ホント凄いな、Intervals。コレで無料(タダ)なんだぜ!?
photo by あさとさん
なぜPolarizedなのか!? の解説動画の片隅に
まずはこちらの動画をご覧ください。FastFitnessTipsによる、「なぜPolarizedが良いのか?」の解説動画であります。
Which is best: HIIT vs Threshold vs Polarized vs Base Training: the science
「Which is best(どれが一番?)」と題するこの動画、さまざまな論文を引用してHIITやThreshold、Polarized、Base Trainingのメリット・デメリットを比較する内容です。
結論としては、前回の記事でも記したとおり、というかこの動画とFastFitnessTipsの記事が前回の記事の元ネタなんですが、「Polarizedが良いよ」というお話です。
ちなみに、Polarizedは「分極化」という意味で、練習内容も分極化=高強度 VS.低強度にするもの。
内訳はザックリ高強度20:低強度80と別の文献で読んだ記憶がありますが、FastFitnessTipsでは「20: 高強度/10:中強度(閾値とSST含む)/70:低強度」の内訳となっています。
TIZ CALCULATOR(タイム・イン・ゾーン計算機)とな!?
んで、この動画の説明欄をちょちょっと広げてみてください。そこにあられるは「TIZ CALCULATOR」の文字とリンク。
それぞれのトレーニングモデルについて、ゾーンごとの時間配分を計算できるスプレッドシートが用意されているのです!
しかも無料(◎_◎;)! タダという言葉に、どうしても抗えない(´_ゝ`) ホイホイクリックしちゃう。
TIZ CALCULATOR(タイム・イン・ゾーン計算機)の使い方
「Which is best」の動画でも解説されております「TIZ CALCULATOR」の使い方。念のため、ここでもご紹介いたしましょう。これがまぁ凄い便利なのだわ(◎_◎;)!
TIZ CALCULATOR(タイム・イン・ゾーン計算機)を使ってみよう
グーグルドキュメントのスプレッドシートで作られている「TIZ CALCULATOR」。まずは「Essential Setup Variables(基本設定)」の欄に入力します。
入力するのは、上の図のとおり、「ゾーンの計算方法(心拍またはパワー)」「最大心拍」「現在のFTP(または60分のパワー)」の3項目。
それが終わったら、「Your Training Availability(トレーニング可能な時間)」の欄に記入します。「How many hours per “day”」は1日あたりの練習可能時間、「Any days “off”」は休息日の数。
オレンジの色のセルに数字を入力すれば「週の練習時間」と「練習日」は自動で表示されます。
トレーニングプランを選ぶと
続いて「Which Training Plan?(トレーニングプランの選択)」セクションに行きます。「Choose Your Training Plan」はドロップダウンになっていて、その中からお好みのプランを選択。プランは上から順に以下の通りです。
- Even Distribution Plan:均等割り
- Threshold Pyramid Plan:閾値ピラミッド型
- New Pyramid Plan:新ピラミッド型(↑との違いは不明)
- Polarized 80:20 Plan:ポーラライズド
- SweetSpot Skewed:SST特化型
- HVLI Plan:低強度タップリ型
- FFT Beginner Plan:ビギナープラン
- Professional Pyramid:プロ向けピラミッド型
- Balanced TSS:バランス重視型
- Polarized (Stoggl & Sperlich):元論文に基づくポーラライズド(めっちゃハード)
- Almost Pure HIIT:純粋無垢なHIIT
強度と効率、週間(目標)TSS、距離が丸分かり
ドロップダウンのプランを選ぶと、スプレッドシートが何やら計算。少しの間隔を置いて、トレーニング効果(Physiological Efficiency)と時間効率(Time efficiency)、週ごとのTSSと距離、さらに強度が自動表示されます。
この記事の例(FTP:275W、週12時間、1日レスト、Polarized 80:20 Plan)では、トレーニング効果は「素晴らしい(Superior)」、時間効率は「やや非効率」、週間(目標)TSSは783.3で強度は「とてもハード」、距離の目安は397.6kmとなりました。
距離は、住んでる地域によって走る場所がエラい異なるので、あんまり気にしなくていいかも。
キター! ゾーンごとの時間時間も丸ッと丸分かり!
「TIZ CALCULATOR」はココでは終わりません、終わりませんよ!? ななんと、各プランに必要な「ゾーンごとの時間」も表示してくれるのです! しかも秒単位という細かさです(◎_◎;)
この記事の例(FTP:275W、週12時間、Polarized 80:20 Plan)では、ゾーン1が7時間26分24秒、ゾーン2が1時間55分12秒。ゾーン3は43分12秒、ゾーン4は28分48秒で、うわ、閾値少なっ!!! Carsonやる余地がないではありませんか(◎_◎;)!
一方、高強度はググっと増えて、ゾーン5が57分36秒!!! ゾーン6(と7)に至っては28分48秒!!!!
ご親切にも「1日あたりの練習量(練習日のみで割り算)」まで教えてくれていて、週6日練習したとすると、1日あたりゾーン5は9分36秒! ゾーン6&7は4分48秒ですって!!
週1時間・ゾーン5 & 週30分・ゾーン6&7やる練習とは!?
週ごとのゾーンごとの時間が分かれば、もう後は簡単! 必要時間から逆算して、お好みの練習メニューを適宜組んでいけば良いのでありましょう(ホントか?)
ゾーン5・週1時間って、そもそもハードル高くね!?
でもちょっと待って! ゾーン5を週1時間やるって、そもそもハードル高くね!? 泣く子も黙る、かの有名なゴルビーだって1回あたりゾーン5最大25分よ!?
ゴルビー週2回じゃ足りないじゃん、どうすんのよ!? それにプラスして週30分の超高強度(ゾーン6&7)って何ぞ!?
継続してやっている人をほとんど見ないZWIFT謹製「The Wringer」なんて、あんだけキツいのにゾーン6はたったの6分ですぜ!? 週5やるの? Wringerを?? ゴルビーとセットで!?
(´_ゝ`)ハハ
やっぱ、Carson、SST最高やわ。閾値トレーニング万歳
以上、Intervals/FastFitnessTipsはマジでスゴイ! 自分でPolarized Trainingを組むことだってできるんだぜ!? しかも無料で(◎_◎;)! なお話でした。こういった凄いツールが無料でアクセスできるようになればなるほど、データを読み解き練習を調整する力が必要かつ重要になりますな。難しすぎて、正直、素人の手に負えるものではありません。ガチでプロを目指す人たちは専門のコーチを頼ったほうがいいと思いましたハイ (;^_^A
しっかし、トレーニングの世界は奥深い。サドル沼、輪行袋沼など、数々の沼があることで知られるロードバイクですが、よもやまさかトレーニング自体も沼の様相を呈してくるとは・・・。ロードバイク面白いなwww
コメント
匿名さん、ありがとうございます。
ゾーン5の時間30分以上(◎_◎;)死んじゃうw
TrainerRoad、良さそうですよねぇ。つまみ食いばかりでやったことがないので、試してみようかな。。。
carsonで有名なTrainerRoadのVO2MAXメニューに滞在30分以上のモノが結構ありますよ
それを2本やれば良いのではないでしょうか
ゴルビーは良いメニューですが、そもそもローラー1時間ではメニューに限界があります