MTBを始めるにあたり、ぜひともやりたい夢と目標がいくつかありまして、その1つが未だ叶わぬSDA王滝。そしてもう1つが、行きたくても行けない、奥多摩⇔秩父の道を自分の脚と足で走破(踏破?)すること! 今回、ようやく念願かなって、奥多摩から秩父へ抜け出るサイクリングを実現。MTBを担いで越えた東京と埼玉の県境、ではでは振り返ってまいりましょう(゚∀゚)!
奥多摩から秩父へ抜けられないのはなぜ?
まずは地理関係のおさらいから。なぜ、奥多摩から秩父へ抜けるのが夢だったかのご説明であります。
奥多摩から秩父へ抜けるルートはありません
ご存じの方も多いと思いますが、東京と埼玉の県境を越えられる一番西の端っこは、青梅の成木~飯能の名栗をつなぐ都道(県道)193号線。193号線は青梅街道の軍畑交差点を起点とする道路であります。
それより西側、すなわち奥多摩から秩父(あるいは飯能)につながるルートは存在していません。
なんで、どうして?? 本当に??
林道がある・・・ように見えるけど(・_・;)
確かに奥多摩と秩父(飯能)の県境は標高1,300m級の山々が連なる、なかなかの難所。しかも、西に行けば行くほど山が深くなっていき、奥多摩⇔秩父を行き来するのはますます困難になりそうです。
でも、ちょっと待って。地図を、地図をググっとズームアップしてみると・・・あれあれ、何だか奥多摩から秩父、つながっている、もしくはつながろうとしている気配が見えません??
しかも、どうやら埼玉側は、ローディーにとっては懐かしい、かの有名な有間峠に出るらしい。ヤマレコなどで調べたところ登山道もしっかりあるらしく、行けないことはない。というか、行き来している人が(登山者・トレラン的に)結構いる模様。
これは行けるよ、ずっと行きたかった、MTB始めた頃からの憧れだった県境越え。ねぇ、デゲメン君(゚∀゚)!
奥多摩から秩父へ、東京と埼玉の県境を越えてみよう!
さぁ思い立ったが吉日、越えねばならない東京と埼玉の県境! デゲメン氏に詳しくルートのことを伝えず、MTBで出発することにしました!
奥多摩駅で猫氏のお見送り
まずは飯能までMTB輪行し、飯能から奥多摩までMTBコギコギ。奥多摩駅でチョビ髭ハチワレ氏が温かく見守り、道中の安全を祈念してくれます(^ω^)
奥多摩から林道川乗線へ
奥多摩からは日原街道の急坂をエッチラオッチラ。一般道なのにエラい急な山道ですが、こんなの、このあと上る道に比べれば平坦のようでした(;^_^A
そんな平坦・日原街道を西進し、川乗橋に着くと、そこからが本日のメインイベントのスタート! 林道川乗線に入って、秩父方面を目指す算段です。
林道川乗線、そのエグイ斜度
ちなみに、この林道川乗線、踊平(おどりだいら)トンネルまでの最後1kmちょいが未舗装ながら、それ以外はキレイな舗装路。昨年まで復旧工事が行われていたそうで、路面のきれいさはそのおかげかもしれません。
だがしかし、路面はキレイだけれども、斜度はエグイってもんじゃない(´_ゝ`) 5.6km、10%ってどういうこと!? いやいや、ズバリそのままその通りの斜度で、ふじあざみラインを上っていると思っていただければ間違いありません。
終点、そして開始地点の踊平トンネル
都内屈指の激坂は他でもない、ココだった(◎_◎;) と、激坂好きな人はきっと喜ぶでありましょう。そんな林道川乗線はひたすら進むと未舗装路になり、さらに進むと分岐に出くわします。
この分岐、左が川乗線で、右が日向沢線。川乗線はちょっと進むとすぐ行き止まりになりまして、正しい順路は日向沢線(直進方向)。日向沢線に入ると、若干斜度が緩んで押し歩きも楽になります(´_ゝ`)
そんな日向沢線を進み切ると、見えてきました! これが本日の本当のスタート地点、踊平トンネル!! この先に僕たちの埼玉、越えたくても越えられなかった埼玉があるんです!!
これが埼玉の空だ、大地だ!
踊平トンネルを過ぎ埼玉県に入ると、日向沢線は突然崩れ始めます。そして、数百メートルも行かないところで、敢え無く終了。うん、大丈夫。道が途切れるのは知ってた。でも、僕らの前にはまだ別の道が続いてる!
尾根伝いに埼玉への侵入を試みる
トンネルを境に日向沢線が途切れることは前もって把握していました。なので、僕らが取るべきルートはトンネルの上! 国土地理院の地図にもあるとおり、点線がズズッと埼玉のほうまで伸びてますでしょう?
すなわちコレ、ガチの登山道(´_ゝ`) こうなったら意地でも県境を越えたい。境をまたぐって、なんて遣り甲斐があることなんでしょう。
MTB担いで県境の上を歩く
ここで現在地のご確認。黒い実線が林道で、それと直角に交差する点線が尾根の山道(登山道)。「―・―・―」の線は県境です。
んで、↑の地図を確認すると、ちょうど踊平トンネルのところで登山道が交差しています。この登山道に出て尾根伝いに歩いていけば埼玉に抜けられるでありますよ。
S-Worksの軽さが羨ましい(;´Д`)
踊平トンネルから尾根伝いに有間峠までは直線で約2km。これくらいだったら担ぎも問題なかろう・・・と思ったのは早計でした/(^o^)\
まずトンネルから登山道に出るまでがほぼ崖(一応、人が歩いた痕跡はある)で、ふた苦労、さん苦労。だがしかし、本番はここから。
日向沢ノ峰という頂に通じる道は、もっと完璧な崖、というか岩山。足場や登坂距離を確認するためにMTBを置いて上り切り、戻ってMTBを担ぎ上げて一歩一歩上っていくを繰り返し、息も絶え絶えに登頂。
日向沢ノ峰までほんの数百mでしたが、越えるのに40分以上かかったかもしれません。
有間峠の分岐に注意
日向沢ノ峰を過ぎると、分岐が2つ続きます。最初の分岐は長尾丸山に続く道。ずっと進むと、大崩落していることで知られる林道大名栗線に近づけます(接しているかは不明)。
有間峠に抜ける道は、そのもう1本奥の分岐。一応、手製の道案内が立っているので大丈夫とは思いますが、くれぐれも間違えないように気を付けたいところです。
鉄塔が目印(新秩父線51号鉄塔)
日向沢ノ峰から2つ目の分岐を、「有間峠」の標識を頼りに右へ折れます。登山道にしては緩やかな下りが続くものの、ちょっと道の気配がしないので心配になるかもしれません。
そんなときは木に結びつけられたリボン(?)や鉄塔の道標を探すと吉。「新秩父線51号鉄塔」を通り過ぎますので、鉄塔を目印にするといいでしょう。
日向沢線が戻ってきた!
新秩父線51号鉄塔を潜り抜けると階段が現れ、より一層、人の気配が感じられるようになってきます。その感覚はまったくもって正しく、さらに下ると遂に林道に合流!
これが県境で途切れていた日向沢線の、埼玉側の切れ端ではあるまいか!?
有間峠、そして秩父へ、道は続く
日向沢線に出たときの嬉しさと言ったら、もう久しく味わったことがないほど!! なぜなら、その先には有間峠があり、さらにその先には秩父盆地が広がっているんですもの!!
奥多摩から秩父へ、道は確かにつながっていました。
いや、途切れていたかな!? どうだろう(-_-;)
以上、川乗線から踊平トンネル、日向沢ノ峰、そして有間峠へ。奥多摩から秩父へ、MTB担いで東京と埼玉の県境を越えてみた!なお話でした。林道は通行止めだったりもしますので、出かける際は下調べをお忘れなく! あと、押し担ぎにめちゃくちゃ体力が必要なので、くれぐれもご無理はなさらぬよう(;^_^A MTBの押し担ぎは、もうしばらくいいかなw
コメント
お返事ありがとうございます!次に幸運にも遭遇する機会がありましたらお声がけさせて頂きます😁(周りにあんまり人が居なかったら(人見知り😅))
odakinさん、ありがとうございます。
おぉ、朝の西武線で乗り合わせた方ですか(◎_◎;)!?
いつもはガラガラで輪行客がいない早朝の西武線で、しかも同じMTB輪行で、さらに途中の所沢で下車されたので、「はてさて、所沢からどこへ行けるんだろう!?」とデゲメン氏と話し合っておりました。
秩父から逆ルートで奥多摩へ抜けられたのですね。
もう、なんか大変大変お疲れ様でした(;´Д`)
MTBやって一番の収穫の1つが奥多摩と秩父を自分の脚でつなげたことなので、いや~、MTBやって良かった(*´ω`)
また、どこかでお会いした際はぜひぜひよろしくお願いいたします!
この日の西武池袋線で石神井公園から所沢まで輪行で同じ車両に乗ってました。
「これは絶対 boriko 先輩とデゲメン氏だな」「仲良さそうだな」とか内心でドキドキしてましたw
私が MTB 買うきっかけの一つになったサイトだったので。
所沢から西武秩父までラビューで輪行、天目山林道で大クビレというところまで標高差 1300 m を登って、そこからさらに 100 m 押し上げで七跳山に(死ぬかと思った…)、長沢背稜で小沢峠まで行きたかったけど全然無理でエスケープルート1の横篶尾根で東日原バス停までおりて(途中で真っ暗になってチョー怖かった)、そこから舗装路で奥多摩駅までおりて輪行で帰りました。
どこに行かれるのかなー、と思ってましたが、私が秩父→奥多摩だったのでちょうど逆ルートでしたね。