録画したUCIトラックサイクリングワールドカップ(ニュージーランドで開催)を観て、ケイリンも面白そうだなぁと調べていたところ、こんなニュースがあったのを思い出しました。ツール・ド・フランス、これから先どうなるのねん??
危うしツール・ド・フランス!? 主催者のASOがUCIに意義申す
自転車界隈を騒がせたのは先週の金曜日、12月18日のこと。ツール・ド・フランスなど、最も有名な自転車レースを主催するASO(Amaury Sport Organisation:アモリ・スポル・オルガニザシオン)がUCIワールドツアーカレンダーから外すと発表したのです。
UCIワールドツアーから外れるレースは7つ
ASOが主催するレースは、ツール・ド・フランス、パリ〜ニース、パリ〜ルーベ 、フレーシュ・ワロンヌ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュの6レース。さらに、ASOの子会社が主催するブエルタ・ア・エスパーニャを含めると、全7レースが2017年のUCIのワールドツアーから外れることになりました。
ASOのレースがUCIワールドツアーから外れるとどうなる?
UCIワールドツアーでなくなるからと言って、ツール・ド・フランスなどが開催されることは変わらないようですね。じゃぁ、UCIワールドツアーでなくなることで、どんな影響が出るのでしょうね??
UCIワールドツアーから離脱することによって単純にASOの自由度が増し、ルールにとらわれない効率的なレース運営が可能となる。
出典:ASOがツールを含む全開催レースを2017年のUCIワールドツアーから外すと発表
何やら、まったく訳が分かりませんwww 一体、ASOとUCIは何を争っているのだ?
UCIのカテゴリーとは何ぞや
そもそも、UCIのカテゴリー区分からして訳分かりませんので、そこら辺をオサライしつつ、何を巡ってやり合っているのか、調べてみました。
UCIワールドツアーを頂点にする自転車レースのカテゴリー
Wikiで調べていても、イマイチ明確なピラミッド構造が分かりませんな、このUCIのカテゴリーというヤツはww ザックリ、本部の規約を観てみますと、「International Calendar」というのがあって、「ワールドツアー」はここに含まれるようです。カテゴリーに「ME」とあるのは「All Elite」ということで、年齢制限のない男子みたいなもんでしょうか。この「ワールドツアー」を頂点に、「UCIヨーロッパツアー」、「アメリカツアー」、「アジアツアー」などがあります。
2017年のツール・ド・フランスはどのカテゴリーになるのか?
んで、ツール・ド・フランスはもちろん「ワールドツアー」だったのですが、今回の騒動で「ワールドツアー」を脱退。代わりに「UCIヨーロッパツアー」の「HCクラス」枠で開催するそうです。
HCクラスになることでワールドチームの出場枠が減る
「UCIヨーロッパツアー」の「HCクラス」になることで何が変わるかというと、参加条件が変わります。今までは「UCI WorldTeams (compulsory participation)」でワールドチーム強制参加だったのが、「HCクラス」になることで「UCI WorldTeams (max 70%)」に。さらに、「HCクラス」ならプロコンチネンタルチームに加え、1個格下(失礼!)のコンチネンタルチームも参加できるようになります。つまり、先ほどの記事を引用すると、
現状UCIワールドツアーレースには18あるUCIワールドツアーチームの他に、主催者が選ぶワイルドカード枠のUCIプロコンチネンタルチームが出場可能。仮にツールがHCレースとして開催されることになれば、出場可能なUCIワールドツアーチームは22チームのうちの70%。つまり上限15チームで、3チームが出場不可となる。ASO独自の判断によって、出場するUCIワールドツアーチームの数はより少ないものになる可能性も。
出典:ASOがツールを含む全開催レースを2017年のUCIワールドツアーから外すと発表
ASOとUCIの論争を整理しよう
オーケー、取りあえずASOはワールドチームの数を減らしても、ツールを「ワールドツアー」にしたくないのだね!? そういうことだね?? でも、それはナゼなんだぜ!?
UCIのワールドツアー改革案で仲違い
原因は、今年9月にUCIで承認されたワールドツアー改革案にあるようです。
The reforms aim to help the WorldTour grow and develop and help teams and races became more economically stable.
訳:改革案の目的は、ワールドツアーの成長と発展を助け、チームとレースを経済的により安定させること。
出典:UCI seminar vital for WorldTour reform process
チームのライセンス制と厳格な選手管理にASO激オコ!
目的としては至極まっとうだと思うんですけどね、どうも内容がいかんかったらしい。改革案の内容として、今までは毎年更新だったチームのライセンスを3年制にしたり、厳格な選手のマネージメントが含まれていた模様。これにASOちゃんが怒っちゃったみたいなんですな。何で怒ったかというと、利益・利権の維持・確保とライバル(?)への反目が根底にあるようです。
ASOら順調な運営をしている主催団体がこれに反発したのには大きな理由がある。それはASOの影響力の縮小と主催団体としての収入の減少だ・・・(中略)・・・ASOの考えに賛同していないVelonに所属している11のプロチームにもASOの収益が分配金と言うかたちで配分されることに明確な嫌悪感を示し・・・(中略)・・・自らの収益は自らのものというスタンスを明確にしたのだ。
出典:ASOとUCIの対立、ツール・ド・フランスは2017年度より格下げ開催へ、UCI主導の改革に壁、ワールドツアー改革VSレース主催者協会、分裂を招くASOの姿勢に疑問符
ASOとUCIのお家芸? 金と権力の骨肉の争いww
なるほど、一面的な視点ながら、ようやく分かってきましたぞ^^ 人間誰でも、新しい取り分が増えるより、今まで得ていた利益が減るほうが敏感なのでしょうかね。しかも、選りに選って、“嫌い”な相手に“失った利益”が流れるようでは、そりゃぁASOちゃんも激オコですよ。
ASOとUCIはずっと仲が悪かった
しかし、このASOとUCIの騒動、今回が初めてではないようですwww
以前にも、UCIとASOの確執により、当時の『UCIプロツアー』から『ツール・ド・フランス』を含むビッグレースが離脱し、『ヒストリカルレース』として開催された時期がありました。
出典:栗村修「逆行?」
いやぁ、まさに政治の世界ですなwww ツールとは違った意味で、凄まじいレースを見せつけてくれますwww ディスクブレーキが公式に採用されるかどうかなど、エライちっぽけに思えるほどのゴタゴタでございましたとさ・・・これ、解決するんですかね??^^;)
コメント
最近自転車でダイエットマンさん、ありがとうございます!
おやおや「モータースポーツ界」もいろいろな協会がドンパチ(!?)やっているのですね(;´Д`)
詳しくはありませんが、いずこも同じ景色なのですねぇ。。。
ディスクブレーキは今年になって解禁されて、すぐ使用が停止されましたです(2016年4月)。
その後のニュースが不確かで、また解禁されたような、そうでないような・・・!?
今、結局どうなったのか、ちょっとよく分からない状況ですが、ツールドフランスなどではディスクブレーキの自転車見ないですねぇ
う~ん、「モータースポーツ界」と変わりませんな、こういう図式はww
「ディスクブレーキ」については選手の「肌」が出ている以上「樹脂等の割れないカバー」が必要では?二輪バイクはレースでは「革ツナギ」でフル装備ですが集団で転倒も有る「自転車」なら武器にもなりうるから、バイク二輪レース初期の「カーボンブレーキが暖まると効く(古いですが)」1980年後半のブレーキの様なカバーをしないと危険では?