ランス・アームストロングは今、何を考えているのか?

ランス・アームストロングは今、何を考えているのか?
ランス・アームストロングは今、何を考えているのか?

さすがに年度末ということでバタバタが止まりません(;´Д`)。う~む、今週ローラー練できやんじゃんか(汗)と焦っていた最中、興味深い記事がありましたので勝手につまみ食いしちゃいます。ランス・アームストロングは、今、何を考えているのでしょうね?

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ランス・アームストロングが講演

コロラド大学で講演したランス・アームストロング
コロラド大学で講演したランス・アームストロング

ランス・アームストロングがコロラド大学で大学生を相手に講演したそうなのですね。質疑応答の形で、かなり本音を語ったようです。

コロラド大学で講演したアームストロング

ランス・アームストロングの講演会が行われたのは、3月2日(火)、コロラド大学ボルダー校にて。今の奥さん(恋人?)の母校のようです。

ツールチャンピオンがドーピングについて語る

ドーピングについて語ったランス・アームストロング
ドーピングについて語ったランス・アームストロング

さて、ランス・アームストロングはどんなことを学生に話したのでしょう?? とても気になるところです。

ロードバイクのドーピングについて

トピックはもちろん、ロードバイクのドーピングを避けては通れません。この問題について、ランス・アームストロングはかの有名なオプラ・ウィンフリーで語ったとおりのスタンスです。

You had to have all those building blocks and then, unfortunately, you had to have the last block, and the last block was high-octane doping

[抄訳] できることすべてをやっても、最後にしなければならないことがあった。それが“オクタン価の高い”ドーピングをすることだ。

出典:Lance Armstrong: It’s not like we just showed up to the Tour de France and won

“オクタン価の高い”ドーピングとは?

“オクタン価の高い”とはどういうことでしょうかね? 要は“ハイオク”ということですが、ドーピングの種類によって効果が違うようなのです。

I often refer to it as high-octane and low-octane. HGH, testosterone, cortisone… It’s kind of low-octane, those are one-per-centers; EPO is a 10-per-center.

[抄訳] HGH(ヒト成長ホルモン:Human Growth Hormone)やテストステロン、コルチゾンはオクタン価が低くて、1%しか効果がない。しかし、EPOは10%もパフォーマンスが上がる。

出典:Lance Armstrong: It’s not like we just showed up to the Tour de France and won

ランス・アームストロングは今、何を思うのか?

今のロードレースに、ランスは何を思うだろう?
今のロードレースに、ランスは何を思うだろう?

2013年のオプラ・ウィンフリーのトークショーで正式に告白して以来、批難轟々で訴訟だらけのランス・アームストロング(44)ですが、彼は今、何を思っているのでしょうか?

UCIとUSADAのスケープゴート

記事におけるランスの主張は明確で、有り体に言えば、主催者や原告(?)に対する恨み節です。要はスケープゴート(生け贄・みせしめ)にされたのだと。

It’s probably the reason Travis Tygart [USADA director] and USADA needed a case, they needed something to show that they were right. And they did, and it worked, and now the world views them as truly effective, but they are really not

[抄訳] トラビス・タイガート(USADA:米国反ドーピング機関)とUSADAは、“自分たちは正しい”と証明できる案件を欲していた。そして、それを俺で実行し、世間もそれを信じた。USADAは機能していると思わせることができたんだ(実際は機能していないのに)。

出典:Lance Armstrong: It’s not like we just showed up to the Tour de France and won

ランスの“失敗”は“やり過ぎた”こと

USADAの存在意義のために犠牲になったと主張しているのですな。2000年当時のロードレーサーは“ほぼ”全員やっていたにもかかわらず、「なぜ自分だけ?」という疑問に答えを見出そうとしているようにも見受けます。

And believe me, I was the complete dumb ass who made it totally easy for them to do this. Our era did what we did. I took it so much further. That’s really the lesson for me in all of this. I was way to aggressive. They said, ‘We are going to make an example out of him.’ And that’s what they did.

[抄訳] 俺は本当にバカだった。ヤツらがやり易いようにしちまった。でも、俺たちの時代はみんなやるべきことをやっていたんだ。俺は、ちょっとやり過ぎただけだ。ヤツらは俺を反面教師にしようとして、俺を晒し者にしたんだ。

出典:Lance Armstrong: It’s not like we just showed up to the Tour de France and won

ロードバイクが好きな人は、ランスとドーピングをどう受け止めれば良いのか?

今のロードレースは本当にクリーンなのか?
今のロードレースは本当にクリーンなのか?

さて、ランス・アームストロングは、ヤビツや奥多摩でヒーヒー言っている僕のような貧脚にとっては雲の上の、成層圏の上の、さらに上のアスリートです。それだけに、そのインパクトたるや計り知れません。ランスと一連のドーピングについて、どう受け止めれば良いのでしょうか。

なぜランスは語れるのか?

告白して以来(疑惑が持たれて以来?)、ランスは針のむしろだったはずです。これについて、ランスはどう思っているのでしょうか? コロラド大学の学生が同じ疑問をぶつけてくれました。

With all of the criticism that you’ve faced throughout all of these years how are you able to come into this room and still keep your head up and talk to us?

[抄訳] 長年、あれだけ批判され、非難されてきたにもかかわらず、どうしたらこの教室に来て、前を向いて、僕たちに講演できるのですか?

出典:Lance Armstrong: It’s not like we just showed up to the Tour de France and won

ランスの答えは?

この学生の質問について、ランスはきっぱりと答えています。「人にはいろんな意見がある」と。タフ過ぎるメンタルだwww

It’s been a rough couple of years…Half of this room could be like, ‘You know what? Screw this guy. Screw this guy forever.’ Half might say, ‘I don’t know’ … the answer is that I’m a little detached from that and I realize people have their own views and those views might be firm and fixed forever or those views might be flexible.

[抄訳] 厳しい年月だった。この教室にいる半数は「この野郎を立ち直れないくらいにやっちまおう」と思ってるだろうし、残りの半分は「どうしたら良いか分からない」と思ってるだろう。でも、今の俺は「人はそれぞれ自分の意見を持っていて、それが固まった人もいれば、そうでなくて柔軟な人もいる」と思っている。

出典:Lance Armstrong: It’s not like we just showed up to the Tour de France and won

ランスの意見をどう受け止めれば良いのか?

僕は、ランスが言うところの「残り半分」ですな(;´Д`)。自転車初めて数年で、ランスが現役のときは知りませんし(;´Д`)。ただ、彼の意見をどう解釈・理解すれば良いかは、いつも悩みます。リンク先をご覧いただければ分かりますが、ものすごい数の(批判的)コメントが寄せられています。それだけランス・アームストロングが汚したものがあるのでしょう・・・。ランスは都合の良いスケープゴート、だったんですかねぇ・・・。

取りあえず、僕のような人間は、ランスが言うところの「a complete colossal meltdown(完璧な完敗)」に群がる野次馬なだけかもしれません -_-;) もう1回『シークレット・レース』読み直すかなぁ(;´Д`)

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コメント

  1. boriko より:

    MOONさん、ありがとうございます!

    お返事が遅くなりまして、すみません。
    あれだけ注目を集めたランスさんですし、「言いたいことは言う」
    というアメリカ人気質なのでしょうか^^;)

    ほかのスポーツもドーピング問題はあるのでしょうが、自転車レースは
    特に脚光を浴びちゃって、良くも悪くも身近な感じがしてしまいますね(;´Д`)
    その陰ひなたのストーリーがとても人間くさくて、僕の場合、逆に親しみが湧いてしまいました(滝汗

  2. MOON より:

    『出る杭は打たれる』
    不変の真理ですね。

    自分もロード始めて1年ちょいですので
    当時の詳しい事は分かりません。
    ランス信者の方がいたら謝ります。

    でも自分はこう思うのですよ。
    それが例え見せしめにされたのだとしても
    それを言わない、言い訳をしない漢気はほしかったな・・
    何の為にカミングアウトしたのやら・・と。

    まあ色々しがらみがあったんでしょうけどね

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