『サイクリスト』の調べによれば、ロードバイクの男女比は男性9割に対し女性1割で、圧倒的な「オトコ社会」であることが示されました。男子ばかりのロードバイク界隈にあって、気になるのが自転車の乗り過ぎによる“男性のリプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)”への影響です。ロードバイク(自転車)に乗り過ぎる男性は、生殖器の機能不全になったり、がん(前立腺がん)になりやすいのでしょうか(; ・`д・´)!?
自転車に週8.5時間以上乗ると「前立腺ガン」発症リスクが6倍!?
Smart FLASHが2018年5月27日に発行した記事に衝撃の内容がありました。えぇ、自転車乗り過ぎると6倍になるの!? ていうか、こんな最近に、こんな衝撃な発表あったっけ?
初出は2014年のCycling for Health UK Study
Smart FLASHの記事、すごい杜撰で一次ソースがありません(; ・`д・´) とても気になったのでさらに調べてみると、イギリスのNHS(国民保健サービス)の2014年7月9日の記事に行き着きました。
その記事によると、自転車雑誌とイギリス自転車協会(のようなもの?)が共同で調査を実施。
5,282人の男性サイクリストを対象に、過去5年間に「ED」「男性不妊」「前立腺がん」のいずれかに診断されたか確認しました。
50歳以上の男性で1週間あたり8.5時間を超えて自転車に乗る人のリスクが増大
調査の結果、分かったのは以下のこと。
there was no association found between cycling time and erectile dysfunction there was no linear association found between cycling time and infertility -(省略) (省略)a graded increase in the association between cycling time and the risk of prostate cancer in men aged over 50 was found – the risk increased as the hours a week spent cycling increased 〔抄訳〕自転車の乗車時間とEDに関係性はなし。 乗車時間と男性不妊に直接的な関係性はなし。 50歳以上の男性で乗車時間が多いほど前立腺がんのリスクが高い。 Cycling linked to prostate cancer, but not infertility
しかも、前立腺がんのリスクは週8.5時間以上で6倍以上になるとか(; ・`д・´)。前述のSmart FLASHの記事がこのNHSの情報に依拠していたことも分かりました。
ちなみに、HNSの記事のもとになった論文はコチラ。アブストラクトしか読めないですがご参考までに。
カウンター議論:GCNが反論
しかしながら、2014年の論文は“因果関係”を示すものではなく調査方法の限界を認めてもいます。そうした状況を踏まえ、我らがGCNがひと肌脱いだようであります。
Cycling Is Not Bad For Men’s Health & Here Are The Stats To Prove It
それがこちらの動画。「Cycling Is Not Bad For Men’s Health & Here Are The Stats To Prove It(サイクリングは男性の健康に悪くない。それを示す統計がこれです!)」という動画。
2年前に同じトピックで医者をインタビューした動画をさらに突き詰め、科学的調査を行ってしまったそうです(◎_◎;)
男性8074人を対象にED、前立腺がんなどの診断有無を調査
こちらが論文・・・のアブストラクト。詳細がよく分かりませんが、オンライン調査で8074人の男性サイクリストにEDや前立腺がん、慢性骨盤痛症候群(CPPS)、下部尿路通過障害(LUTs)の診断を受けたことがあるか聞いた模様です。その結果、
no correlation was found between cycling and CaP or ED on statistical analyses…It demonstrates no negative association between cycling and CaP, ED, CPPS or LUTs. 〔抄訳〕サイクリングと前立腺がん、EDに相関性は見つからず・・・(中略)・・・サイクリングが前立腺がん、ED、CPPS、LUTsの発症に影響を与える関連性は示されないことが明らかになった。
Cycling and men’s health: A worldwide survey in association the Global Cycling Network
サイクリングの健康へのメリットは計り知れない
ざっくり言えば、「サイクリングが男性のリプロダクティブヘルスを損なうことはない」とするのがGCNの調査結果。それよりもサイクリングの健康へのメリットは大きいと喝破しています。
男性は自分の健康を顧みない人が多いので要注意
とは言いつつも、やはり統計結果を鵜呑みにするのはいかがなもの。GCNも最後にしっかり念押しして、少しでも気になる症状が見られたら医者に相談することを勧めています。
We, men, are notoriously rubbish at looking after our own health. 〔抄訳〕男子は、自分の健康を顧みない、非常に悪い傾向がある。
健康大事に、楽しみましょう! ということで(゚∀゚)!
以上、GCNが喝破する、「サイクリングは男性の性と生殖の健康に悪くないよ!」なお話でした。えっ、長時間サドル座ったり、ヒルクライムでTTしたりすると、小するとき尿道がメチャクチャ痛い!? そりゃ、あなた、サドルが合ってない、もしくはしっかりしたレーパンにすると解決するかもですよ。アソスはいいぞ(´_ゝ`)
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