間もなくロードバイクもシーズンインで、トレーニング熱が盛り上がってきているところでありますが! 「どの練習方法が一番効果あるのねん!?」は、我らローディーが一番知りたい・気になるところ。ピラミッド、閾値、ポラライズドなどなど、数々ある練習方法の中で最も最適なものはどれなのか!?
ツイッターでフォローしている方が今最も話題の「ポラライズドトレーニング」に関する記事を紹介していたので、その内容をざっくりご紹介したいと思います。
The Case For (and Against) Polarized Training(POLトレーニングへの支持・反論)
我らがじてトレもRTしていたので気付いた人も多いのでは!? ご紹介されていたのは「The Case For (and Against) Polarized Training」と題した記事であります。和訳するなら、さしずめ「POLトレーニングへの支持または反論」という感じでしょうか?
The Case For (and Against) Polarized Trainingの内容
ではでは、記事がどのようなことを訴えているのか、その内容をざっくり、超ザックリ要約します。ポラライズドトレーニングは長いので「POLトレーニング」と省略しますのでご注意を。
箇条書きで記事の流れを追いますと、だいたい以下の通り。
記事の要約
- POLトレーニングは約20年前、アメリカ生まれのノルウェー人、Stephen Seilerが持久系トップアスリートの練習内容を観察して発見。
- POLトレーニングの定義が時間の経過とともに変化。その過程で強度分布が少し異なる「ピラミッド法」が出てくる。POLが70:10:20に対し、ピラミッドは70:20:10で真ん中(閾値)の強度が多いのが特徴。
- POLとピラミッドの、どっちが最適論争が勃発。
- 実際はPOLとピラミッドの分類はとても曖昧。ランニングの研究では、速度で分類するとPOLだが、心拍を基準にするとピラミッドになったりする。
- POLにはカルシウム系・AMPK系を通じてミトコンドリアを刺激すると主張する人も。一方、POL反論派は、それを単なる推測と一蹴。
- POL反論派は、「どの研究も適切に分類・定量化したらPOLじゃなくてピラミッドじゃん!」というのが論点。
The Case For (and Against) Polarized Trainingの(残念な)結論
記事のおおまかな流れは上記の感じで、詳しいデータや意見などは本文をご参照くだされ。しかし、これでは議論の応酬を俯瞰したにすぎません。知りたいのはソレじゃない。一番知りたいのは「どっち!?」なんです
残滓の閾値(THR)トレーニングに光あり?
POLへの賛同・反論を俯瞰したところで、起承転結の「転」が登場! それが、置き去りにされた「閾値(THR)トレーニング」であります。
えぇ・・・、なんで今さら。POL賛同派(にしろピラミッド賛同派にしろ)、散々THRを唾棄してきたじゃないですか(;´Д`)
That question is particularly interesting at the moment, because there are some notable examples of current athletes who believe that threshold training—the forbidden zone, in a strict definition of polarized training—is actually the most important focus of their training.
The Case For (and Against) Polarized Training
[抄訳] 「POLまたはピラミッドが本当に最適なトレーニングなのか?」という問題は、このタイミングで非常に興味深いものになる。というのも、POLでは厳格に“禁じられたゾーン”である「THRトレーニング」を信じて、集中的に閾値を鍛え成功したアスリートがいるからだ。
somewhere in the middleはズルいぞ
記事では続いて、THRトレーニングを実践し、オリンピックで活躍した選手の事例を紹介。まさに起承転結の「転」。「POLトレーニングへの賛否両論」に対する結論はどうなってしまうのか!?
と思ったら、結論は(やっぱり?)まさかの「somewhere in the middle」。(POL、ピラミッド、THRの)「真ん中くらい」ってナニ~(;´Д`)
somewhereなんて愛の流刑地かよ、川の真ん中の中洲かよ、そうじゃない、そうかもしれないし、正しいのだろうけど、そこで敢えて一歩踏み出して、「いや実は最適なのはPOLでもピラミッドでもなくて、ひたすらZWIFTレース出まくることです」くらい言ってほしかった(それが後から分析したら結果的にPOLとかになるなら万々歳ではありませんか)(;´Д`)
But after watching Ingebritsen, Blummenfelt, and van der Poel demolish their by-the-book rivals, there’s no way I’d stick my neck out and declare any particular training approach as the one true path.
The Case For (and Against) Polarized Training
[抄訳] THRばかりをやってライバルを打ち負かした選手の事例を見てみると、とてもじゃないが1つのトレーニング方法が真実の方法だと断言することはできない。
変わりゆくトレーニング論から何を学ぶべきか
という訳で、今大人気(?)のPOLトレーニングの賛否両論を俯瞰した「The Case For (and Against) Polarized Training」のお話でありました。閾値トレーニングも捨てたものじゃない!? そう思ってしまっても、それはあながち間違いではないのかもしれません。
めざすところを見よう
POLやピラミッドやTHRや、何ならHIITなんてのもあったりして、トレーニング方法は盛りだくさん。どれを選べばいいんじゃい!? と悩みまくってたどり着いたのが、「somewhere in the middle」という正論過ぎるド正論では、肩を落とさざるを得ない( *´艸`)
「コレが最適な方法です」とズバリ言ってくれるライザップが流行るのも納得です。考えるの面倒だし大変だし、何より正解が見えないので必ず路頭に迷うし。
そんな迷える子羊だからこそ、せめて「自分がどんなレース(やイベント)でどんな結果を手にしたいか」だけは忘れたくないもの。指針というか目標というかゴールになりますでな。そこから逆算していけば、きっと、自ずから、自然に適切・最適な練習方法が見えてくる・・・と思いたい。
信じる者は救われる。それこそがトレーニングなのかもしれません。
で、富士ヒル70分切るにはどのトレーニング方法が良いんだい!?
以上、今話題のPOLトレーニングの賛否両論を俯瞰して、ローディーに最も最適なトレーニングを考えよう!なお話でした。
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