ロードバイク乗りが最も好きで愛してやまない補給食と言えば、もちろん「あんこ」であることに異存はありますまい(ありましたっけ!?)。そんなローディー御用達のあんこをつかった補給食の定番は羊羹やあんぱん、そして忘れてはいけない「きんつば」があります。
さて、この「きんつば」、どうも地域によって製法や味に個性があるらしいマジかよ(゚Д゚;) という訳で、本日は静岡で見つけた、えぇ、これがあの「きんつば」なの!?というお話です。
僕らが知っているきんつばはコレです
補給食としてラーメンとか脂っぽい総菜パンや菓子パンを食べて、しっかり消化しエネルギーに転換できるヤングなローディーと違って、ジジイババアになると食べられる補給食がめちゃくちゃ限られてくるのです。ここ、十数年後に身に沁みて分かるようになるから覚えておくように(`・ω・´)
あんこは救世主なんだよ??
そんな老年ローディーにとって救世主な補給食があんこ。胃もたれせず、しっかりゆっくり消化でき、しかもちゃんとエネルギーに転換されるあんこは、老人サイクリストにとってなくてはならない大事な存在です。
そんな「あんこ」の補給食として最もよく知られているのが、もちろん羊羹でありますが、ちょっと待って! 羊羹と凄くよく似たもので、コンビニにもよく売っているものがあります。
それが「きんつば」。あんこを真四角に固めて、溶いた小麦粉を絡めて焼いた、まさにこのセブンイレブンのきんつばこそが、THEきんつばのイメージです。
ところがどっこい、静岡のきんつばは異形だ
きんつばと言えば、↑のセブンのような形状が当たり前・・・と思っておりましたが、実は実はそうとは限らないのです(◎_◎;) そのことを知ったのが先日のオクシズライドでありました(⇒参考記事)
静岡のきんつばがおかしいと聞きまして
真四角で真っ白な衣をまとったのが、「普通」のきんつばと思って生きること、間もなく50年。その常識を覆すきんつばが静岡奥地にあるというのです。
これはこの目で確かめてみなければ! と思ってオクシズの茶畑を上ってみたところ・・・
えぇ、これがきんつば?? どこがwww
向かった先は梅ヶ島街道として知られる静岡県道29号線の「真富士の里」という、道の駅??のような場所。ここにあったのが、この・・・この・・・これがきんつば!?
ナニコレ、どこからどうみてもお饅頭。よく言えば大判焼き、悪く言えば緑の謎の物体で、僕らがよく知るきんつばの面影はまったくありません。
そもそも「きんつば」って少し高級で品があるお茶菓子のイメージだったけど、言葉から連想されるイメージとはちょとほど遠いものがありますな(・_・;)
よく知る「きんつば」じゃない、静岡の「きんつば」を食べてみた
へぇ、まるで大判焼きな「きんつば」、これはぜひとも食べみたい! という訳で、真富士の里で謎の「きんつば」を買ってみました。すると、何ということでしょう(◎_◎;)
静岡の「きんつば」・・・これはほぼ大判焼き??
真富士の里の「きんつば」はどえらい人気らしく、棚に並べた瞬間から売れまくってしまうそう。その分、補充も潤沢で、僕らが買い求めたときはアツアツホカホカのできたて「きんつば」でありました。
早速に、どこからどう見てもヨモギ色した大判焼き風な「きんつば」を食べてみたところ!!
おぉ、これはほぼほぼ大判焼き(´_ゝ`) 小麦の皮は分厚く、ホカホカ加減と相まって、まさに大判焼きそのもの。ヨモギの香りがアクセントになって心地よい美味しさですが、いわゆる「きんつば」の甘々しい「あんこ感」はとても希薄。
これ(静岡版きんつば)は出来立てホカホカが美味しいですね!? 持ち帰って冷めた「きんつば(静岡版)」を食べてみたけど、小麦部分の美味しさが出来立てと時間を置いたのとでは雲泥の差でありました。冷めた場合はトースターで焼くと美味しさが復活するかもしれません。
本物(セブンイレブン)の「きんつば」と味比べ
なるほど、これはほぼほぼ大判焼きであると認識した静岡の「きんつば」。それならば本家本元(!?)、みんながよく知る形状のきんつばと味比べをしてみたらどうだろう!?
という訳で、セブンイレブンのきんつばと食べ比べてみたところ!!
あれ、セブンイレブンのきんつば、美味しくないな(◎_◎;) 羊羹と違って、ちょっと甘さがクドく残る感じで、これなら羊羹のほうが断然良いし、何なら静岡のナンチャッテ(オイ)「きんつば」の美味しさの足下にも及びません。
きんつば同士を比べてみたところ、静岡のきんつばに圧倒的な軍配が上がった瞬間でありました。
ちなみに、ウィキ調べによると、「きんつば」は本来「日本刀のつばのように円く平らに形を整え、油を引いた平鍋で両面と側面を焼いたもの」を言うのだそう。地域によっては今川焼き(大判焼き)のことを「きんつば」と呼ぶこともあるそうな(⇒出典)。
へぇ知らんかった。そもそも「きんつば」が大阪発祥なのも知らんかったよ。セブンにあるような(僕が認識していた)四角い「きんつば」は明治以降にできたもので、神戸が発祥だそう。ほぇ~面白い、とても面白い。食べ物の歴史は奥が深いでありますな。
以上、ローディー必須の補給食「あんこ」を用いた「きんつば」に地域性があるなんて(゚Д゚;)! 静岡奥地のオクシズで出会った「きんつば」は僕達がよく知る「きんつば」ではありませんでした! なお話でした。ところで、大阪発祥のきんつばはどうやってオクシズまでたどり着いて、今も脈々と受け継がれているのでありましょうね?? そこんところも興味が湧いてくるでありますな。
コメント
ぢぷしーさん、ありがとうございます。
真富士の里、食事なども美味しそうなものがたくさんで目移りしてしまいました。
「うつろぎ」も実は行きましたよ~まだ記事化が追いついておらず(;^_^A
ワサビ発祥の地のワサビもいただいてみて、凄いワサビらしくない!?爽やかさが最高でした。
うつろぎのワサビももう間もなく記事にしますね~
以前、静岡ネタに反応してコメントさせて頂きました。またまた我が故郷の話題に無条件反射です。真富士の里はワサビや地場野菜などに加えて手作り弁当や、このきんつばなんかも含めゾーン広くラインナップされて地元民も愛するスポットです。更に足を進めて、ワサビ栽培発祥の地と言われている有東木まで行っていただくと更にワンダフルです。ここの売店「うつろぎ」には、きんつばはもちろん、ほう葉餅(きんつば同様色んな呼び名があります)があって、私のような枯れた人間には嬉しい甘さ控えめで、あんこの旨みとお餅の香りを堪能できるお菓子が手に入ります。これ超絶オススメです。売店にはお漬物や各種味噌などもあって買う価値は満点です。しかしながら、最大のオススメは、手打ちの蕎麦を使った盛天です。ワサビや椎茸などを使った天ぷらをアクセントに美味しいお蕎麦を堪能できます。ご飯もついた定食もあってこれにはワサビ料理も付いてきますので、補給の昼食にはこっちも良いかもしれません。いずれにしても、すぐ横を流れる清流を眺めて山の空気を肺いっぱいに吸い込むだけでも価値あるスポットです。ただし、本道から外れて有東木に入って登るアクセス林道?農道?は結構な斜度です。貧脚の私は車でしか行った事無いので定かではないですが、エンジン唸らせて登るので相当かと思います。お気に入りで何度も行ってますが、そういやぁヒルクライマーは見たことない気がします。ジムニー遠征含めてご検討ください!!