ロードバイク・トレーニング開始直後のハンガーノックはなぜ起こるのか!? その理由を『スポーツ栄養学』が教えてくれました

ローラー開始直後のハンガーノックはなぜ起きるのか?
ローラー開始直後のハンガーノックはなぜ起きるのか?

さぁさぁ今日も今日とて、ワクワク楽しいロードバイク座学の時間! 教科書はもちろん『スポーツ栄養学(第2版)』です(≧∇≦)! ワイの低IQでうっかり読み飛ばしてしまうところでしたが、なんとこの『スポーツ栄養学』にワタクシが長らく疑問に思っていたことがズバリ書いてあったんです! おおぅ、ローラー開始後の20~30分の、あの地獄のようなツラさ、間違いじゃなかったんだ(◎_◎;)

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ローラー開始から30分までの辛さは異常

はい、という訳で今日も今日とて『スポーツ栄養学(第2版)』で栄養学の基礎知識を勉強中。1行たりとも読み飛ばしてはいけない濃厚・濃密な内容で満載です。

やっと分かった、ローラー開始後の30分のツラさの理由

ローラー開始後の30分が辛かったんです
ローラー開始後の30分が辛かったんです

実質的に今回が『スポーツ栄養学(第2版)』の踏み込んだ内容に触れる、初めての機会かもしれません。それくらい、この本は(僕には)あふれんばかりの情報量で、どこぞのYouTube動画やブログや雑誌記事のように「この本に書かれていることはコレコレ」と簡単に箇条書きできるものでもないのです。

そんな『スポーツ栄養学(第2版)』でありますが、読み進めていて、なんとビックリ! ワタクシが普段カラダで感じていることがズバリ書いてありました。それは「ローラー(ライド)開始後の30分」について。

もうね、毎回毎回、ローラー始めて最初の20分~30分がキツいのなんの。ハンガーノックみたいな状態で、頭(と脚)がフワフワして力が入らない感じで、お腹もグーグー腹減りが止まらない。

30分を過ぎ、35分、40分になるとハンガーノック状態はピタッと止まり、元気が復活。頭が冴えてきて、脚も回せるようになってきます。

こんな状態、皆さんありません? デゲメン氏に相談しても、ZAPPEI民に相談しても、どうも同じ体験をした人に巡り合わず、「はてさて自分だけの問題なのか」「朝ご飯が足りないのか?」とずっと疑問に思っていたのです。

原因は「運動誘発性低血糖」か

「ハンガーノック(低血糖)なのでご飯を盛り盛り食べればいいのだろう」と思っていましたが、原因はどうやらそうではないらしい。そのことがズバリ『スポーツ栄養学』に書いてあったのです。

インスリンショックとな!?

僕が経験していた辛さはインスリンショックというらしい
僕が経験していた辛さはインスリンショックというらしい

『スポーツ栄養学』によると、僕が経験している状態(運動開始後の30分がハンガーノックで超辛い)はちゃんとした名前があって、「運動誘発性低血糖」もしくは「インスリンショック」というらしい。運動開始の30~45分前の糖質摂取は控えるべきなんですと(◎_◎;)

ワタクシ、毎日3時40分くらいに起きて、そこから朝ご飯(パン1~2枚+ハチミツたっぷり+コーヒー=300~500kcal)を食べ、5時過ぎにローラーするのが日課。なるほど、運動開始の45分前にたっぷり糖質摂っていたわい。

インスリンショックになる理由

「たくさんのカロリー(+糖質)を摂っているのにローラー開始後30分はハンガーノック状態」なのは、「朝ご飯もしくは前日の晩ご飯が足りないからに違いない」と思っていましたが、原因はまったく逆。むしろ、朝ご飯(糖質摂取)のタイミングが悪さをしているようでした。

原因について『スポーツ栄養学』を引用しますと・・・

運動開始前に大量の糖質を摂取し、血糖値が高くなった状態で運動を開始すると、インスリン分泌が高まり、それによる骨格筋の血糖取り込みの増加と、運動/筋収縮による血糖取り込みの増加が合わさり、骨格筋の血糖取り込みが大きく増強されることになる。それにより、血糖値が一気に低下する。

運動誘発性低血糖(インスリンショック)を防ぐには

にゃるほどぉ、朝ご飯が足りない訳ではなかった(~_~;) では、どうすればインスリンショックを軽減できるのでしょう? その対策もしっかり明記されていました。

糖質摂取のタイミングをずらす

『スポーツ栄養学』では、運動誘発性低血糖の対策として2つの方法を提起しています。1つは「糖質を摂取するタイミングをずらす」こと。摂取するタイミング(朝ご飯の時間)を運動開始の1時間~1時間半前にずらしたり、もしくは運動開始の直前にしたり。

要は、血糖値とインスリンの上昇が落ち着いてから/血糖値とインスリンが上昇する前に運動を開始することで、ローラー開始後の低血糖を抑える手法です。

もう1つの対策は「糖質の種類を変える」こと。「GI値が低い糖質を運動前に摂取すれば、インスリンの分泌も少なくなり、運動誘発性低血糖が生じにくくなる」とのこと。

GI値を下げるなら、例えば、白い食パンをライ麦パンや全粒粉のパンにしたり、白米を玄米にしたりとか、そういうことでしょうか。もしくは果物(フルクトースが豊富)に切り替えるとか?

う~ん、食事内容を変えるの、どうなんでしょう、簡単でしょうか!? (自分的に)アプローチしやすいのは食事のタイミングのような気がします。

富士ヒルで気を付けるべきカーボローディング

うわぁ、めっちゃ勉強になるわ『スポーツ栄養学』。今度から朝ご飯のタイミングを変えてみて、体感がどう変わるか調べてみようそうしよう。

ぶっつけ本番のカーボローディングはNG

ぶっつけ本番のカーボローディングはNG
ぶっつけ本番のカーボローディングはNG

最後に、『スポーツ栄養学』に載っていた富士ヒル・ローディーに役立ちそうな情報をご提供。富士ヒル・ローディーの皆さんは目下、絶賛激しく減量中と想像・妄想。そして、レース直前になって「カーボローディング」という名のもとに炭水化物を爆食いするのではないかと予測しています。

ところがどっこい、『スポーツ栄養学』によると、これはよろしくない方法。少なくともカーボローディングにもトレーニングが必要だと伝えています。曰く、

グリコーゲンローディング(編注:カーボローディング)が必要なのは、あくまでも運動時間が1時間を超えるような長時間運動においてであろう。また、重要なレース・試合前に、いきなりグリコーゲンローディングをするべきではない。

日々のローラー練と同じように、食事(補給)もしっかり練習してね!ということなのでありましょう。富士ヒル・ブロンズ/シルバー/ゴールドの道は1日にしてならず。日々是練習でありますな。

座学と実践が結びついているのを、こんなにも身近に感じられて、うん、やっぱりロードバイクとスポーツ栄養学は楽しいな。もっともっと知りたくなってきます(^ω^)

以上、ロードバイク・トレーニングの長年の疑問が解決できました! ローラー開始直後のハンガーノックはなぜ起こるのか、その理由を『スポーツ栄養学』が教えてくれました!なお話でした。ご飯いっぱい食べているはずなのにハンガーノックって意味分からないとずっと思っていたので、この度晴れてようやく原因を知ることができて嬉しい限りです。

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この記事を書いた人

ロードバイク & マウンテンバイク ブロガー

海外の最新ロードバイク&マウンテンバイク情報や、関東地方を中心に日本全国、ときたま海外をサイクリングして自転車旅ならではのグルメや景色、楽しみ方を発信中。

JBCF(実業団自転車競技)やツールドおきなわ、ほか自転車イベントにも積極的に参加中! レース・イベントに体当たり取材しています。

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